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海外ボランティア セブ島

セブ地域情報

フィリピンのストリートチルドレン

フィリピンにはおよそ850万人の人たちが絶対貧困に苦しみ、その家族の子供達は学校に行かない子どもたちも多く、親から強制的に仕事の手伝いをさせられたり、物乞いをしている子供がいます。

セブ島にも多くのストリートチルドレンがいるのが現状です。そんな路上の子どもたちをサポートするために国内外のいろんなNGOがこの島でも活動しています。

セブ海外ボランティア

フィリピン・セブのストリートチルドレン

セブ市内の下町、教会の周りには貧困にあえぐ人たちが最低の生活をしています。子供たちは教会の周辺で物乞いをしたり、ろうそくを売って家計の足しにしています。港地区やゴミ山(ゴミの集積所)にもコミュニティがあります。そのような場所の家族の生活環境はひどく、その日暮らし状態です。

ストリートチルドレンにも家族はいます

よくストリートチルドレンと聞くと、親のいない孤児を連想しがちですが、フィリピン・セブの教会周りにいる子供たちはほとんどが家族をもちます。だから私達は「ストリートファミリー」とよんでいます。

ストリートチルドレンに関しての誤解

そしてもう一つ誤解されがちなのが「物売りをしている子供は危険」という認識です。そのような子供たちもいることは事実ですが、教会周りで物売りをしている子供たちは学校で必要な費用を稼ぐため、そして家族の生活費の為にお手伝いをする働き者です。学校が終わってから物売りをします。土曜日や日曜日、そして学校が休みの時は一日中炎天下のなかで頑張っています。汚れた身なりをしているので「危ない」と思われがちですが、そんな子供たちは家族想いの優秀な子供たちです。物売りをしている子供たちは悪さはしません。

注意すべき地域

シンナーなどに手を出している子供たちはお金欲しさにかっぱらいやスリを行う連中がいます。そのような子供たちは明らかに危険だと感じる界隈でゴロゴロしています。当然物売りなどの生産活動はしていません。そのような場所にははじめから近づかないこと。当然そのような危険地帯は私達NGOがサポートできる場所ではありません。

サントニーニョの子供たち

セブ市内の下町、サントニーニョ教会の周りには貧困にあえぐ人たちが最低の生活をしています。子供たちのなかには学校にいかずに児童労働として教会で物乞いをしたり、ろうそくを売って家計の足しにしています。親から強制されて物売りをしている子供たちもいます。そんな子供たちの家庭環境はひどく、その日暮らし状態です。

ストリートチルドレンには3つにわけられます。

一つ目は、本当なら毎日学校に通学しているべき歳の子供たちが昼間から教会の前で観光客相手に水や土産物を売っている状態。子供たちは孤児ではありません。親がちゃんといるのですが、家庭が貧困なために、勉強する暇があれば、家族のために稼ぐことが求められている子供たちです。

二つ目は、家族と共同して物売りをしていますが、昼間学校には行けています。土曜日や日曜日、そして学校が無い夏休みなどは教会の周辺で寝泊まりしながら物売りをすることもあります。

三つ目のストリートチルドレンは、家族も無く、学校にも行かず家族や親戚のツテもないので、自分たちだけで生きていかなければいけない子供たち、数は少なく保護施設などに預けられたりします。

孤児院のような施設では、しっかりしたシスターがいて、子供たちの面倒をみてくれます。教育や福祉の面でもちゃんとしたカリキュラムで子供たちは保護されています。しかし、ストリートの子供たちは、シスターのような「導いてくれる人」がいません。頼りになるはずの親がそもそも正しい生活をしていないのです。現地で活動するNGOは親の教育もしなければいけません。本当に難しい社会だと思います。

貧困層への公的支援 4PS(Pantawid Pamilyang Pilipino Program)

日本で言うところの生活保護がフィリピンにもあります。ストリートファミリーの中にはこの保護を受けている家族もいます。どのような支援かというと、下記のようなサポートが提供されます。

social assistance 極度の貧困に瀕する家族への現金支給(ATMを利用しての支給)

  • 3人の子供がいる家族に対し、毎月1400ペソの生活保護費用を5年間支給する。

social development 貧困スパイラルを断ち切るために健康管理や教育を受けさせるためのプログラム

  • 健康管理費用として一世帯あたり毎月500ペソを支給する。
  • 3人までの子供に関して、毎月の教育費用として一人あたり300ペソを支給する。
ストリートチルドレンの支援団体

EMS(Eloy Memorial Scholarship)

私はEMSというNPO法人の支援をしています(イロイメモリアルスカラーシップ)。このNGOは30人前後のストリートチルドレンの教育や食育支援を行っています。その関係もあり子供たちやその家族と話す機会が多いのです。EMSがサポートする子供たちは必ず学校に行っています。それを条件にサポートします。

EMSの親の中にもストリートで物売りをしている人達がいます。そんな親の一人に自分の夢を聞いた時に返ってきた言葉です。 Parents sacrifice their dreams so the children can dream 子供たちが大きくなったときにはストリートで過ごす生活を抜け出してもらいたいと考えています。だれだってこんな生活したくありません。高校まで卒業し、ちゃんとした仕事に就いてくれるために親も頑張って物売りをして、子供の支援をしている親もいます。

EMSがサポートしてきた子供たちの一人はストリートで物売りをしながら現在大学に通います。その子は奇跡的なめぐり逢いで日本の大学から誘いを受け、一度日本に来たことがあります。日本の大学でこの女子がスピーチした内容はすこし感動的でした。その時の様子のビデオを紹介します。

残念なことに、親によっては自分自身が学校に行かなかったために、子供たちに学校に行かせるという意識をもたない親もいます。麻薬に手をだして刑務所にいる親もいます。 子供たちには何の責任もありません。負担だけがのしかかります。 親の心構えが子供の将来に大きく左右します。これがセブのストリートチルドレンの現状です。

SLPC (Strategic livelihood Projects Cebu)

負の連鎖を断ち切るために、子供だけには学校に行かせたい。そういった想いで、フィリピンスラム街の子どもたちのために、現地でNGO法人を立ち上げました。SLPCは広くコミュニティをサポートしたいということを目的として設立された現地のNGOです。

このSLPCでは住む家が無いために墓地で生活せざるを得ないストリートファミリーのサポートをしています。墓地を住処としているので厳密にいうとストリートチルドレンではないのかもしれませんが、生活環境はストリートにいるのとほぼ変わりません。 都市部に住む貧困世帯の家族は田舎よりも大変です。SLPCのホームページヘ

セブのストリートチルドレン

教会の周りにいる小さなストリートチルドレン。家族(ストリートファミリーと呼びます)が物売りをしているので、その周りで遊んでいます。

セブ海外ボランティア
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教会の周りで観光客にキーホルダーを売るセブ市内の教会周辺のストリートチルドレン 物売りをしている子供は10歳以上の子どもたちが多いです。物売りをしている子どもたちは真面目で、家族の収入や自身の学校でかかる費用を工面するために仕事をしています。まったく危険でも、乱暴でもありません。

よくストリートチルドレンは危ない、スリをする、と言われています。そういった子供もいるでしょうが、物売りをしている子どもたちは本当に真面目です。炎天下の中に一日中いて、ほとんどの旅行客から無視されています。 それでも頑張って物売りをしている姿をみると、なにかしてあげたくなります。私はよく、近くのスーパーで水を買ってきて、子どもたちに飲ませています。

セブ海外ボランティア
セブ海外ボランティア

子供たちは孤児ではありません。家族、親戚など、保護者がいる環境で暮らしています。また、ストリートチルドレンはホームレスではありません。帰る家を持ち、多くの子供が学校に通っています。 ストリートチルドレンをよく見かける場所は教会の周りで売り物をしたり、物乞いをしたりしている姿です。また車道で赤信号で車が止まっていると、物乞いの子どもたちがよく車の窓をたたいているのを見かけることがあります。

活動の様子はFacebookやInstagramでもご紹介しております。

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