海外ボランティア活動・CECジャパンネットワーク

参加者レポート

お墓を占拠して暮らしている家族達がいます

今日はフィリピン、セブで最貧層が住むと言われている地域に行きました。

フィリピンに来てすぐ、Facebookを見て いた ら、ネパールの死を待つ人の家に行った時にホームステイ先の紹介などお世話になった会社のページに、またまた西成で介護事業もして います。と書いてあり、なせがいきなり、メールが送りたくなって「私も西成行ってます。と今フィリピンにいます。フィリピンの こと が知りたいです」って会社宛に送ったら、メールを返信してくださいました。
ここからフィリピン人のコーディネーターを紹介していただ けることになりました。私はツアーの参加者な訳でもないのに、突然>メールをしただけなのに、程調整など何度も何度も連絡をして くだ さいました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

それで今日、フィリピン人のコーディネーターさんと会うことが出来て、オレガ地区に行ってきました。オレガ地区はセブの中でも 特に 貧しい地区で、お墓を占拠して暮らしている家族達がいます。その家族の福祉や子どもの教育支援をしている牧師さんと家族に会いに行き ました。

お墓は本当にびっくりするぐらいお墓でした。墓石の下が掘り起こされていて、その中に服とか靴があって、本当に墓石のただの石 の上 に布とか枕がおいてあって、ベッドになってました。失礼やけど、これ家なのか?って思った。でも中に入るとびっくりするぐらい沢山お 墓の家があって、そこに家族単位でみんな住んでました。お墓の集団の中には、お墓の学校もあって、その学校に子どもは通ってるみ たい です。お墓の町がそこにはありました。写真撮っていいって言われたけど、撮れなかった。もし興味があればネットで見てください。

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で、牧師さんの話を色々聞いて、お家を見せてもらって、もっと色々話聞きたかったけど、牧師さんは忙しいので、ドッチボールを して る子どもの中に入って!と言われて、中に入れてもらいました。でも、うちは子どもと遊ぶのがあんまり上手くない上に、ドッチボールと か出来ない。本当に。けど日本人1人やし、やるしかないし、本気で遊んだ。ボール投げた、子どもと走りまわった、叫んだ、子ども に ボール当てられて、当てて、変な実食べて、もう過呼吸なるかと思うぐらい、何年ぶりかと思うぐらい遊んだ。喉乾いて、子どもが変な味 する水くれた。飲んだ時は大丈夫やったけど明日大丈夫かな。うち自身がめっちゃ楽しかったし、めっちゃ笑ってくれたし、多分向こ うも 楽しかったと思う。本当に久々に楽しかった。

最後にお菓子を配られる場面があった。その時に、うちもそれまで子どもとずっと一緒に遊んでたから、何も考えんと、お菓子の列 に並 んでしまった。よく考えたらおかしいけど。その時に、「え?なんで?」ってコーディネーターの人に言われて、お菓子の束を渡された。 「写真撮るから、子どもに渡して」って。「えええ、それうちが持ってきたお菓子ちゃうし。」ってなったけど、写真撮るからって言 われ て、目の前の子ども2人にお菓子渡した。

うちは寿のドヤ町のバイトでも寄付で来た美味しそうなものは、おっちゃんと一緒に食べたり、釜ヶ崎でも競馬でおっちゃんが儲け たお 金で一緒にご飯食べたりしてたから、そんなに、うちはあげる側!って最近思ったことなかったけど、やっぱりそうか。って思った。

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最後に子どもたちと分かれて、帰る時も、ジプニー(現地の乗り物)でいいよ。って言ったけど、

タクシー呼んでくれて、近くの安全な高級デパートまで送ってくれた。

高級デパートの中に入ったら、日本と同じブランドが並んでて、さっきの場所と違いすぎて、自分がワープしたんかと思った。泊 まって るとこ着いたら、ガードマンが扉を開けてくれた。自分で開けなくても、ドアはあく。

何だろう。この感覚。

うちが例えボランティアって名目であそこに行っても、それは子どもと楽しく遊ぶこと。

それは別に悪いことじゃない。

いまうちは生産性0の家族が死んだら終わるような能無し大学生やけど日本に生まれて、家族も貧乏じゃないから、お金はある。 (お金 の寄付はしたけど)現地の状況は変わらない。今日一緒に遊んだ家族も子どもも、今はお墓の上で寝てるんやと思う。うちはもうそんなに 頻繁にはフィリピンには行かないだろうし、オレガ地区は1人で行けるところでもないし、行かないと思う。だから、本当に1回だけ 来 た、見に来た日本人。

でも一緒にめっちゃ笑った時間はそこには絶対あったし、お互い楽しかったと思う。でもうちは、今日ベッドで寝て、高いもの食べ る。 別にそれは悪いことじゃないし、罪悪感を感じることじゃないと思う。低賃金とか搾取とか労働問題とか考えるとまた違うけど。

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高級デパートにいるフィリピン人も、お墓の子どもも、私も、世界が違うように見えるけど、同じ時間に生きてる。誰が幸せで、誰 が不 幸せとかじゃないと思う。全部が現実でリアルで、そこにはそれぞれの生活がある。それをすごく感じた。

素直に書くと、やっぱり自分に都合がいい解釈になる。

けど、本当に楽しかった。
近所の子と遊んでるみたいやった。
子どもたちも将来のことはわかんないけど、でもすっごく沢山友達いて、都会の物乞いの子よりも楽しそうだった。けどそれってやっ ぱり 学校もお墓の町の中にあるからやんな。他の公立には行けないって牧師さんいってたし。お墓に住むしか選択肢がないってこと。

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