海外ボランティア活動・CECジャパンネットワーク

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コロナ感染・セブ貧困層の状況

2020/04/02 追記情報
2020年3月31日、外務省がフィリピンへの渡航中止勧告を出しました。
追記 2020年4月1日現在でフィリピンでは2311名の感染が確認され、96名の死亡人数となっています。
セブ島では30名の感染が確認されていますが、まだ亡くなられた人は報告されていません。
一家に一枚だけenhanced community quarantine (ECQ) passと呼ばれる外出許可書が発行され、それを携帯してスーパーマーケットなどに行くことになっています。

コロナ肺炎は世界中で深刻な影響を及ぼしています。
フィリピンではマニラ周辺で爆発的速度で感染者が増え続けています。
セブでは、コロナ肺炎の感染者数はほかの感染国の地域に比べ、現在はまだ多くはありません。

しかし、医療体制が日本ほど整備されていない場所なので、感染がマニラのように一気に広がる可能性があるため、セブ州政府は厳しい制限を市民に強いています。それはある意味仕方がないことなのですが。。。

セブ市は、国内、海外との行き来が遮断され、夜は午後8時から朝の5時まで外出禁止になっています。アヤラやSMなどのショッピングセンターでは最低限の生活に必要な店のみ時間短縮営業です。学校も休みで、不要不急の外出は禁じられています。また、3月21日にはセブ州知事が65歳以上と学生に24時間外出禁止命令を出しました。

さらに、3月27日(金)からその制限が厳しくなり、ほぼ封鎖状態となります。

教会ではミサが禁止されているために教会周りでろうそくや土産を売ってその日暮らしのお金を稼いでいる家族、また、港で船が港に着いた時だけ荷物運びをしている家族、レストランで皿洗いをして生計をたてている家族などは、ほぼ仕事がなくなりました。 また、ショッピングセンターのパートの店員やガードマンをしている父親など、貧困層の人たちの仕事はすぐに切られてしまうのです。

貧困の家族がこのような状態になると、本当につらい状況です。その日食べるコメがない、子供たちは泣き出し、親はどうして良いのか困り果てます。中には自暴自棄になってしまう人たちが出てくるでしょう。

この状態が続くと、街の治安が悪くなる可能性もあります。

セブ州政府ももちろんそれはわかっているのですが、政府による支援はどうしても限定的になります。日本のように生活保護などの社会保障がしっかりしている場所ではありません。

本日セブのバランガイ(日本の区役所みたいなもの)が貧困層の家族にコメを提供しましたが、州政府から調達できるコメの量は限られ、1家庭あたり25キロでした。これは大勢の子供をもつ家庭では10日程度でなくなります。コメの支給はこれで終わりになります。2度めは無いと言われています。中にはバランガイの調達したコメが足りず、手に入らなかった家族もあります。

バランガイからコメを支給された家族

本当に厳しい状況が続いています。
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日本人会がセブの帰国難民の皆さんのために、本当に頑張ってくれました。
私達もお世話になっている日本人会が、語学学校に通学する学生のみなさんがセブの封鎖により帰国が困難になった状況を変えるためにその有志一同のみなさまが多大な努力をしていただきました。有志のみなさんの努力で多くの日本人が帰国することができたのです。本日日本人会から届いたメッセージを下記にご案内させていただき、みなさんの努力を共有させていただきたいとおもいます。御覧ください。

セブ・日本人会
【26日の活動報告】

当初、27日1便を予定しておりましたが、搭乗機希望者が非常に多かったことから、急遽28日便の増便を要請し、追加1便分(計2便)の販売を行いました。

27日便:199席満席
28日便:199席満席

28日便に関しては、急遽調整を行ったため、ご案内がうまくできず、ご迷惑をおかけしました。

本日まで、7便の臨時チャーター便を手配し、1,400名の方々がご帰国されるお手伝いをさせていただきました。

間もなくセブ各地でロックダウンがスタートいたします。
これまで、有志一同で活動してまいりましたが、私どもも自由に動けなくなるため、これ以上のお手伝いは難しい状況です。

メールやメッセージ、ホットラインでのお問い合わせも、一旦本日をもって締め切らせていただきます。
有志一同も、それぞれのビジネス、家庭がありますので、ご理解いただければ幸いです。

27日便、28日便のチケットをご購入いただいた皆様が、無事にご帰国できること、そしてセブに残られる方が安全にお過ごしになることを心よりお祈り申し上げます。

不慣れなご案内にも関わらず、皆様のご協力があったからこそ、大きな問題もなく、ご案内させていただくことができました。
また、温かいねぎらいのお言葉、美味しい差し入れをくださった皆様に心より感謝いたします。

有志一同