海外ボランティア活動・CECジャパンネットワーク

参加者レポート

タイ孤児スクールボランティア

■参加期間
2019.06.27-07.10

■ニックネーム又はイニシャル等
ym  20代女性

■国名
タイ

■ボランティアの種類
子供関連
孤児院
日本語教育

■参加しようと思ったきっかけは?
以前セブのボランティアに参加した際に出会った日本人ボランティアの方に勧められたのがきっかけでした。国によって人柄や文化は全く違うと思うので、その違いの面白さというものを自分の肌で感じたいと思い、行ったことのないタイに行くことに決めました。また、タイ(孤児スクール)では日本語学習も進んでいると聞いていたので、何か自分に出来ることがあるのなら力になりたいと思い参加を決めました。

■活動内容と、その活動時間等
私は今回、滞在中に参加ボランティアが一人だったこともあり、寮ではなくお世話をしてくれるタイ人のチョン先生・エイ先生のお宅にホームステイのような形で宿泊させて頂きました。本来、寮に泊まる際には、朝・夕食は寮に住む子供達と一緒に(?)食べるようなのですが、今回は朝・夕は先生のお宅で、昼食は学校のすぐ近くにあるレストランで頂きました。(注1)レストランのメニューは約10種類程ですが、豚肉と鶏肉を選べたり麺の種類も選べたりするので、飽きることはありませんでした。タイの料理は基本辛いです。私も辛いものが好きですが、控えめにしてもらって丁度良かったです。また、各テーブルに辛さを調節できるスパイスなどがあるので、まずは控えめで注文して足りなければご自分で好きな辛さに調節することをお勧めします。レストランでは食事の他にペットボトルや缶ジュースなどの飲み物も2つ無料で飲むことができます。(注2)その他にも寮の冷蔵庫にある水もフリーで飲むことができますし、学校内の売店や広場に来る屋台でも飲み物やお菓子、フルーツなどを買うことができます。
学校では朝7:45くらいから広場で小学生~高校生約1400人が集まり朝礼が行われ、国歌斉唱やお経(?)を唱えたりします。それが終わると8:30から授業が始まります。1コマ50分の授業が休憩なしで11:50まで行われ、それが終わると給食・昼休憩です。午後からは13:00から15:30まで50分授業が続きます。
放課後はほとんどの生徒が自宅や寮へ帰りますが、サッカーや吹奏楽の練習をする生徒もいます。女生徒はタイダンスの練習を保育園の前の広場でしています。生徒も『見に来て!』と言ってくれたので私も何度か見に行きました。生徒の中には放課後にも日本語を教えてほしいと言ってくる熱心な子もいて、可能な限りは私もお手伝いさせてもらいました。
学校にはタイ人の日本語の先生が3人おられて(注3)、言葉が通じやすいということもあり、学校にいる時間のほとんどで行動を共にしていました。どの先生も授業がない時は日本語以外の授業を見学しに行ったり、持ち込みでやりたい事の準備をしたりしていました。日本語の授業がある時は、いずれかの先生について行って授業を見学したり、できる範囲でサポートしたりしました。小学生・中学生はローマ字で50音の発音を覚えたり自己紹介の練習をしたりします。高校生になると単語や文法の勉強をするようになり、文を作ったり読んだりもします。日本語の先生もまだまだ完璧な訳では無いので、特に発音やひらがな・カタカナの書き取りなど、ネイティブだからこそ出来る事がたくさんあると思うので、是非お手伝いしてあげて下さい。また、高校生はコマ数も多いため、日本語の歌を歌ったり折り紙をしたりなど、日本の文化に触れるようなことを授業内ですることもあります。断られることはあまり無いとは思いますが、先生には要相談なので何か持ち込みで準備をされて行く方は、積極的に言ってみてください!
土曜日は午前中だけ授業があるのですが、日本語の授業はありません。私は日本語の先生がアユタヤ遺跡に連れて行ってあげたいと言ってくれたので、チョン先生に相談し了承を得て観光に行きました。日曜日は休みで先生がアユタヤのショッピングモールなどに連れて行ってくれます。ですが、先生方の都合もあるので時間に縛りがあったりはしますが、もしどこに行きたいなど希望があるのなら早めに言っておいた方が良いと思います。

■参加期間中の面白い発見、感動したエピソード(字数…
浴衣の着付け体験をしたところ、『タイの民族衣装を着てほしい』と私にタイダンスの衣装を着せてくれました。
最終日に高校生の子が手紙を書いてくれたのはすごく感動しました。

■今回の参加で感じた現地(人々等)の良い点
タイの方は忠誠心が強いのだな、というのがタイの方々と触れ合って思った第一印象でした。まず国王や国家をすごく敬っていて、街の至る所で国王が描かれている看板や、国旗を目にしました。また国王即位の日から約4ヶ月の期間はお祝いの期間のようなものらしく、学校の先生方はもちろん街中でも国家の色とされている(?)黄色の服や、王家の紋章が付いた服を着用している人を多く見かけました。自己満にはなりますが、黄色い服を着ていると王家に理解があるように見えたり、距離が縮まった感じもするかもしれないので、黄色い服をお持ちの方は持って行っても良いかもしれません。
また、仏教に対する信教心も厚く、毎日お経を唱えたり僧侶にお供え物(?)をしたりしていました。
その他にも、すごく礼儀正しいなという印象を受けました。校内でも子供達はワイ(合掌)をして挨拶をしたり、頭をペコっと下げてお辞儀をしてくれたりします。生徒だけに限らず親切な人が多いなという印象でした。

■今後参加される方へのアドバイス(持ち物、準備等)…
トイレでは基本的に備え付けのトイレットペーパーは無いので、滞在期間にもよりますがポケットティッシュは多いぐらい持って行った方が良いと思います。またはトイレットペーパーを1ロール持って行っても良いかもしれません。
食事の際、おしぼりが出てくるお店はほぼ無いので、衛生上気になる方はウェットティッシュを常備することをお勧めします。(もちろん食事の時以外にも役立つので!)
洗濯はチョン先生の洗濯物と一緒に、寮にある洗濯機で回してもらっていたのですが、洗濯機が壊れてしまい途中から持参していた洗面器で手洗いをしていました。また、雨が続くと外で干すことが難しいですし、干し場の周りには野犬もいたりするので、気になる方は室内でも干せるようにロープなど持参することをお勧めします。
雨が多い地域なので、傘やタオルを常備しておくと安心です。
子供たちは折り紙が大好きなので、持っていくと喜ばれます。タイにも折り紙は売ってあるのですが無地の物がほとんどのようなので、柄の物を持って行くとより喜ばれると思います。また、折り紙の折り方もいくつか予習していくことをお勧めします。
日本語の歌を教えたいという方や、日本の写真をプリントして見せたいという方は、タイでは印刷の設備が日本ほど整っていないので、予め歌詞や写真を印刷していくことをお勧めします。また、歌詞のプリントを一人一人に配りたいという方は、20~30枚あれば充分だと思います。
食事はスパイスの利いたものが多いですし、衛生面も気になるところはあるため、お腹を下したりすることがあるかもしれません。快適な滞在にするためにも常備薬を持参すると安心かと思います。

■その他、お気づきの点
とにかく暑いので、水分・塩分補給や団扇・帽子の持参など、暑さ対策をしっかりして下さい。
日本語の先生も日本語力はまだまだ完璧ではないのですが、すごく熱心に勉強しようとしていて、日常生活の些細な会話の中でも、分からない単語や新しく聞く言葉があるとメモをして覚えようとしています。距離が縮まったり、お互いの国の文化やお勧めの物を知ることも出来ますし、先生方の日本語力の向上にもつながると思うので、ぜひ積極的にお話ししてみて下さい。
言葉の壁の部分がどうしても一番不安だったのですが、チョン先生・エイ先生は簡単な英語と日本語が少し話せますし、学校では日本語の先生がいるのでそこまで困ることはありませんでした。また、英語ができる方は、英語の先生や英語が得意な生徒に間に入ってもらうのも良いかもしれません。

CEC注
注1)朝・夕食は、ボランティア寮にて食べます。他のボランティアがいる場合は、そのボランティアの方たちと一緒に食べます。
注2:飲み物は、2本ではなく水・ソフトドリンク1本のみプログラム費用に含まれています。アルコール・エナジードリンク・2本目以上の飲み物は実費がかかります。
注3:タイ人日本語の先生は3人おられるとありますが、流動的です。