海外ボランティア活動・CECジャパンネットワーク

参加者レポート

オーストラリアで日本語教師アシスタント No1

もともとCECを通じ、イギリスで、1年間の福祉関連のボランティア活動を行い、その後、オーストラリアでは、現地の小学校で半年、日本語教師アシスタントを行いました。縁あって、帰国後CECで働きはじめ、早や6年が経ちました。

今回、2ヶ月間のオーストラリアでの日本語アシスタント体験をした目的は、自分自身がアシスタントだったときから長い年月が過ぎ、参加者の皆さんを送る立場になった今、もう一度、自分自身をボランティアという立場にたって、これから出発する人たちの気持ちを分かち合えるようになりたい、という思いで再チャレンジすることにしました。

私自身にとっては、このの2ヶ月間は今後参加される方々のためによきアドバイザーとしていろいろお話できる良い話題づくりのネタをたくさん持って帰ってこれたのが一番の成果だと考えています。

出発前の準備
さて、何を持っていけばいいだろう、と考えている間に時は過ぎ、出発1週間前になってばたばたと準備を始めた。 最低限必要なものは、パスポート、お金、航空券、これさえあれば何とかなる・・・とはいえ、現地についてから「あれ、忘れた!」とか「あれ、持ってきたらよかった。」というのはやはり避けたい。 地球の歩き方などで持ち物リストをチェック。 サングラスはあったほうがいいだろうとか、靴下は最低3足はいるとか考えつつ、準備を進める。

それから、教材。 やはり、子供が興味を持ってくれるものを持って行きたい。 日本の童謡より現代の若者が聞く音楽のほうがよい、という話しもあり、レンタルショップへ。とりあえず今はやっている曲トップ50から手当たり次第に借りまくる。意外と役立つものが揃っている100円ショップをのぞく。 折り紙、箸、囲碁ゲームのCDROM、けんだまなど使えそうなものを買う。

高校生もいるとのことで、本屋にも行って文法など聞かれても答えられるよう文法書、日本語教授法などの本を手に入れる。最近の日本事情ということでいくつか雑誌も購入してみた。 日本の日常の音をとっていこうと思って、電車の校内放送など録音してみたつもりだったが、失敗していた。 日本のテレビ番組のビデオも持っていこうと思ったが、ぎりぎりすぎてよい番組が見つからず断念。でも、ビデオ方式が違うから、どちらにしても見れなかったかもしれないけど。

持っていって役立つ教材:
色々準備していったが、学校にほとんどのものがあり、あまり役に立たなかった。CDは、昔日本に住んでいた先生が聞きたいからとあげ、雑誌も毎日の授業で精一杯で見せる時間がなかった。 教える内容が学校や学年で違うのでなかなか難しい。
ポケモンのシールや飴などは、ごほうび用として役立った。昔、学校の先生が持っていた「よくできました」とかのスタンプも小学校では役に立つ。折り紙の作り方本もあるといい。けんだまやだるま落としも結構人気。(これは、学校においてあったりすることも多いが。)仕事の関係で他の学校にも訪問してよく言われたのは、日本の番組のビデオ。色々教材は揃っていても、「今」を感じさせる教材がどこの学校でもほしいらしい。

ビデオ方式は違うが、通常、日本語を教えている学校なら、どちらの方式でも見ることができるビデオがたいてい置いてある。ある小学校では、スマップの香取慎吾がやっていた、「慎吾ママのおはロック」を教えていたりしたので、ダンスや歌が得意なら、小学生くらいの子が喜びそうな振りつきのはやりのCDを持っていくのも良いかもしれない。

少し、日本料理なども作ったほうがよいかと思い、スーパーで物色。 カレー、お好み焼き、ちらしずしなど。おかしなども子供が喜ぶのでいろいろ買ってみる。ちょっと買いすぎたかも・・・。 さらにホストファミリーが教えてくれた、子供たちに今人気のトレーディングカードゲーム。 Duel Masters Trading Cardという話しだったが、海外で人気があるのは、Duel Monster’s Card(遊戯王)というものらしい。結局、どちらかホストファミリーと確認がとれないまま、適当にカード購入。カタカナや漢字で文字が書いてあるから、これも教材に使えそう。どうやって遊ぶんだろう???

日本食をもっていったものの、なんとキャンベラにはなんでも揃っていた。多少、日本よりは高いのは仕方がないが、持ってくる労力や何が本当に作れるかを考えたら現地購入の方が良かった・・。
デュエルマスターズは、本当に人気で、カードをあげたときは、子供達は大喜び・・・が、しかし、結局、私自身、そのカードのことをよく知らず、日本語の説明が英語でどのカードに相当するか分からずにデッキ(カードの束)から外されていた。

遊戯王のほうは、中学生くらいの子がやっていて、その大会も学校であったみたいだが、よくわからず結局使わずじまいだった。

おみやげも買っておこう、ということで、デパートを物色。日本らしいハンカチや飾りにもなるというハンカチより大きめの布(?)を購入。
トラベラーズチェック、国際キャッシュカードの手続きもして、やっと荷物を詰めることに。ただの旅行なら服も気にしないが、教壇にたつということで、ちょっとましな服を持っていかないといけない。靴もいるし、と必要なものを部屋に並べてみると、これ全部持っていけるの(?)状態になった。

おみやげは、ちょっと多めに持っていって良かった。現地へ行ってみると、思わぬところでお世話になる人が出てきたりしたからだ。 でも、一番お世話になった先生には、日本に帰国後、先生が好きそうなものを送ることにした。 人によって好みはいろいろなのでお土産選びは難しい。

関西空港へ
大量の荷物とともに空港へ。預け荷物の重量は、大韓航空の場合、23kgまで。
体重計で量ったら26キロくらいあったので重量オーバーでチャージされたらどうしようと思いながらチェックインカウンターへ。チェックインカウンターで荷物を載せると28キロの表示。かなりまずい。どきどきしていると、案の定「重量オーバーになっています。」とカウンターのお姉さん。何か言おうと思った瞬間「帰りは気をつけてくださいね。」とのこと。よかった!

帰りは、お土産や教材などを置いてきたおかげで、逆に荷物が減り、スムーズだった。

いよいよ日本出発。
ソウルまでの便は空いていたが、シドニーまでの便はかなり込み合っていた。フライト時間約12時間。やっとシドニー空港に到着。入国審査の長い列に並ぶ。何もやましいことがなくても、いつもどこの国でも緊張する入国審査。でも、特に何を聞かれるでもなくスムーズに入国できた。食料を結構持ってきたので申告する側に並ぶ。

オーストラリアは、食料持込に厳しいのでちょっと心配した。お土産に買ったクッキーの箱の包装を破られ、カレー粉も開けられた。”I know what it is”..それなら開けてほしくなかった。幸運なことに何も没収されなかった。前に来たときは、卵スープを没収された。卵の入ったものは持ち込み禁止とのこと。7:40に到着してから外に出るころには9:00になっていた。

オーストラリアに持ち込みが禁止されているもの:乳製品、卵類、加工されていない果実、ハチミツ、肉を使った缶詰や乾物、鮭やマスの鮮魚及び加工食品、動植物
ちなみに乾燥した卵が入ったもの(卵スープなど)も×
これは、ニュージーランドでの話だが、出発時に友達にマラカスをもらい、中に入っていた種をとられていたお客さんがいた・・。

ここからシドニーの中心駅セントラルステーションへ。キャンベラ行き13:00発まで時間があったので、重い荷物をロッカーに入れ(やはり送ればよかったとこのときつくづく思った。)近くのチャイナタウンへ。久しぶりにケバブを食べてみる。大きい。
チャイナタウンに近いせいもあるのだろうが、セントラル駅近くには、アジア人が多い。
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