海外ボランティア活動・CECジャパンネットワーク

参加者レポート

ネパール・ホームスティと日本語学校での活動

参加期間    2019年2月26日   ~ 3月  5日まで (  1 週間)

参加の動機
一人旅兼ボランティアがしたいと思って、摩訶不思議な国であるネパールを選びました。

ホームステイ滞在に関して
家族構成: お父さん お母さん 子供( 2 )人 その他(             )
ペット:  無
食事: 非常においしかった
生活形態について(日本での生活と較べて異なる点、注意点など):
ネパールは一日の食事は2回なので、昼食は各自で取ることになります。ホストマザーの作る食事はとても美味しく、コリアンダーやマサラ、ターメリック、チリなどのスパイスで煮込んだものが多いです。辛いものが苦手な人は事前に言っておいた方がいいです。あと、チヤ(ネパールの紅茶)も味がまろやかで美味しいです。食事を残すのは失礼に当たるようなので、量が多いと感じれば、減らしてもらいましょう。
あと、女性に関してですが、もし女の子デーが来てしまった場合、宗教上の関係で、台所に触れることができません。なぜなら、家の中で台所はいちばん神聖な場所と考えられているからです。お世話になる家庭が伝統的で信仰深いところであれば、きちんと守らなければなりません。

私を泊めてくれた家庭はトイレが庭にあり、手動水洗でした。 トイレに行く際、溜まった雨水が庭に置かれてあるので、それをバケツに汲んでトイレへ持って行き、用を足したあとにそれを流します。
また、現地の人はトイレットペーパーを使う習慣がないので、日本からトイレットペーパーか、水に流せるポケットティッシュを持ってくる必要があります。個人的にはスーツケースにコンパクトに収まるポケットティッシュの方がおすすめです。

感想:
トイレの手動水洗の件は事前に聞いていたので、慣れないかと思いきや、意外と順応でき、何だか楽しかったです。

私はとてもおなかが弱く、現地の水が悪かったのか、長旅のストレスのせいなのか、ネパールに来てすぐおなかを壊してしまいました。そのせいで、ホストマザーの食事があまり食べられず残念でした。水が心配であれば、水道水は必ず避け、ミネラルウォーターを沸騰させてから飲むことをおすすめします。おなかの不調と食事が2回だったこともあり、ネパールに行ってから少しスリムになったように思います。また、毎日決まった時間に、しかも全てホストマザー手作りの体にいい食事を食べるので、おなかの調子もすぐによくなりました。いちばん好きだったのは、スパイスで煮込んだチキンです。

ボランティア活動に関して
どちらで活動されましたか:日本語学校
パタンにあるイノベイティブ日本語学校というところで活動しました。

活動内容と感想(活動期間、回数、時間等も併せてご記入下さい):
滞在中の1週間、朝8時から11時までです。 ネパールでは毎週土曜日、お祭りの日は休日で、学校はありません。ここに通っている生徒さんは、全員いずれ日本に来て働くことを目的としている人たちです。たいていの人たちは朝日本語学校に来て、そのあと仕事に行きます。

活動中には色々な驚きと困惑がありました。まず、日本語学校の先生から10時に来るように言われたのに、スケジュールが知らない間に8時からになっていたり、明日の土曜日もお願いしますと言われて土曜日に行ってみると鍵が閉まっていたと言うことがありました。(この時に初めて土曜は休日だということを知りました)こういった意思疎通のズレがよくあるので、何度も確認するべきだったと思いました。ちなみに私は困惑のあまり、日本語学校の先生に開始時間のことで少し怒ってしまいました。(苦)

いちばん驚いたのは、生徒さんがとっっても恥ずかしがり屋だったことです。ネパールに行って強く印象的だったのは、若い人、特に若い女の子は信じられないくらいシャイなんです。はじめ、少人数で授業を行ったとき、名前を聞くのですら、なかなか答えてくれなくて一人につき5分以上かかりました。授業は初回以外全て英語で進めていましたが、何を聞いても口を閉ざすばかりで、イェスかノーかも言わないのです。約2時間まるで銅像か何かに独り言をいっているような気分でした。その日は結構落ち込んで、授業が終わってからは家に帰って自室にこもり、
私の授業つまらなかった?
私のことが気に入らないのかしら?
言ってることが理解できていないのかも?
色々考え込みました。ホストマザーの友人サビトリさんに打ち明けると、ネパールではそういう人はよくいるので、何も落ち込むことはないと励まされ、やはりそう簡単に人を見定めるべきではないと気を改めることができました。

先生が私に授業はほとんど任せてくれましたので、自分なりに試行錯誤を重ね、どうすれば生徒さんたちがためらわず進んで発言するか考えました。教科書通りに日本語の文法を説明していっても、どうしても生徒さんたちが聞いてばかりになってしまうので、考えた末に手作りのかるたをやってみました。そうすると今まで恥ずかしがっていた人が嘘のように積極的に参加し、とても盛り上がったので本当に嬉しかったです。また、折り紙でメダルやハートを折って、授業中に発言してくれた生徒さん、かるたでいちばん多くカードを取れた人に渡しました。
最初は恥ずかしがり屋さんが多くてどうしたらいいか戸惑いましたが、気さくに接していればそのうち心を開いてくれます。最後は日本にもうすぐ来るという女の子と連絡を交換しました。

ホームステイ先からボランティア活動先までの交通手段は:
徒歩15分です。

英会話or ネパール語レッスンに関して
感想:
ネパールへ行く前にネパール語レッスンを希望していたのですが、レッスンらしきものはなかった気が・・・? もしかして、ボランティア終了後の、ホストファザーのチェイワンさんの友人ラビンさんとの会話がレッスンだったのかもしれません。いずれにしろ日常会話程度の英語は話せましたし、ネパール語もほんの少し知っていたので、現地の会話で苦労することはありませんでした。                                            ところでこのラビンおじさん、とても愉快な人で大好きになりました。初対面の印象では、口ひげの整った、目が綺麗な緑色のダンディなおじさまだなと思いました。まず、会話の第一声が、
「北の方角がどちらかわかるかね?」
と聞かれ、まったく予想外の発言に笑ってしまいました。
ラビンおじさんと話していく中で、ネパールの一つのことわざを教えてもらいました。
カネ ムクライ ジュンガ レ チェクダイナ
確か、直訳すると、口ひげがあっても食べることをやめられないという意味だったと思います。ジュンガというのは口ひげのことです。
口ひげがあると食事の時にどうしても邪魔になってしまうが、それでも食べることをやめられないということから、どんなに困難があっても人は一度決めた目標に向かって前進することをやめられないといった
意味を表しています。口ひげを困難、目の前にある食べ物を目標に例えているんですね。

持ち物に関して
日本より用意し、役に立ったものは:
<ポカリスエットの粉末>
万が一おなかを壊してしまった際、食べ物を何も受け付けないという状況になったときに持っていると便利です。 沸騰させたミネラルウォーターに溶かして飲みましょう。塩分も含まれているので、脱水症状予防になります。

<水に流せるポケットティッシュ>
これは必要不可欠です。トイレットペーパーを置いている家庭はまれなので、必ず持参してください。

<日本のお菓子>
これは商人との交渉にお得なアイテムです。たまに、買い物中に外国人観光客に対して高値で売りつけてくる人がいるらしいので、お菓子差し出す+「おまけして!」(スマイル付き)をすれば、大丈夫だと思います。しかし、実際行ってみると、何も言わなくてもおまけしてくれる人がほとんどでした。

その他、便利だと思うものは:
<水筒>
お腹が心配な人は、ホストマザーにお願いして、ミネラルウォーターを沸騰させて水筒に入れてもらうといいでしょう。日本のお茶が恋しくなる人は、ティーパックを持って行くというのもアリです。

<アルコール除菌ウェットティッシュ>
水道水から出る生水で手を洗うより、こちらの方がよっぽど清潔だと思います。
半日観光に関して
場所:ココナ&ブンガマティ
感想:ラビンさんに連れて行ってもらいました。まずはココナから行きました。

2015年に起きた大地震で甚大な被害が出た村で、たくさんの建物が倒壊し、大勢の被害者が出ました。農業で成り立っている小さなのどかな村です。

麦?から醸造したオイルです。かつては盛んな産業でしたが、現在ではかなり衰退してしまいました。

ココナの人の多くがアヒルを飼っていて、よくアヒルが歩いているのが見られました。
地元の人がよく祈祷しに来るというお寺です。

ココナの住民。「ナマステ」と挨拶をすると、笑顔でナマステと返ってきます。ナマステは魔法の言葉ですよ!

こちらはブンガマティ

ブンガマティも地震の被害を受け、たくさんのお寺が倒壊し、今もなお村人たちの手によって修復されています。こちらの2人のお兄さんたちは、倒壊したお寺の柱を作っています。

10分ほど自由に散策していいと言われたので、好きなように村の周辺をぐるぐる回っていると、合流地点まで戻るのに約20分ほどかかってしまい、ラビンさんが私を心配して探し回っていたそうです。

カトマンズに関して
カトマンズの印象やお勧めの観光スポット、お店、レストラン等があればお知らせ下さい:
カトマンズショッピングモール、カトマンズダルバール広場
お友達になったロスニちゃんがカトマンズを案内してくれました。最初は恥ずかしがり屋で私にちっとも話しかけてくれなかったロスニちゃんが、私のことを”didi”(お姉さん)と呼んでくれたときは嬉しかったです。
私はネパールの民族衣装のクルタスルワールが気に入って毎日着ていました。そのせいで、毎回ネパール人に間違われました。カトマンズのダルバール広場へ入場するには外国人は1000ルピー払わなければならないのですが、監視人が私をすっかりネパール人と信じ、あっけなく無料で門を通過しました。

このあと、ショッピングモールで買い物をし、お腹がすいたのでレストランに。
店員さんも感じがよく、いただいたチャーハンも美味でした。

反対にお勧めできない場所等があれば、その理由もお知らせ下さい:
人気のない怪しい道はもちろんですが、屋台に立ち寄るのもやめた方がいいです。身元の安全と言うより、またお腹の話になりますが、日本人がここの屋台の食べ物を口にすれば99.9%食あたりになること間違い無しです。衛生基準の厳しい日本と違って、ネパールはとてもゆるく、公衆衛生の管理はお世辞にもいいとは言えません。

ご参加頂いた時期に関して
気候、お天気はどうでしたか:
初日は雨でしたが、そのあとは毎日ずっと晴れでした。朝と夜は肌寒いですが、日中はぽかぽかしています。季節は2月でしたがコート無しでも大丈夫でした。

服装は:
普段着です。しかし、現地で購入した民族衣装のクルタスルワールに心を奪われて毎日着用していたので日本から私服を持ってきた意味がなかったなと思いました。
ネパールでは、お腹を出すのはいいのですが、首もとと脚を露出するのは好ましくないそうです。ミニスカートや短パンを履いている女性は1人も見かけませんでした。そして、ほとんどの女性が首もとを守るようにスカーフをしていました。日本とは逆ですね。

ネパールの物価に関して
ご参加時のレートは:  1ルピー=約(1 )円
何か購入されたものがあれば参考までお知らせ下さい:
ネパールは物価がとても安いので、民族衣装のクルタスルワール(クルタトップス、スルワールデニム、スカーフ)は約4千円ほどで購入できました。日本だと5倍以上の値段はします。
ちなみにポテトチップスは1袋約70円ほどでした。

予防接種に関して
渡航にあたり予防接種を受けましたか: はい   
はいと回答された方は、その種類をお知らせ下さい:
腸チフスと破傷風

今回のご参加を通じて、最も印象に残っていることや今後の参加者へのアドバイスなど自由にお書きください。*ネパールで撮られた写真をお貼り頂く際は、説明のコメントもお願いします
たった1週間の滞在でしたが、本当に充実した旅になりました。

ネパールは発展途上国の中でもまだ後開発の国で、さまざまな基本的なインフラが整っていません。水道設備や電力、政治体制などが不安定です。それでも、人々はいつも笑顔と活気にあふれています。環境ばかりに依存しても状況は変わらないから、自分自身で知恵を練る。しかしながら楽観的。そんな強さを感じるのです。この旅でネパールが一気に好きになりました。

最後に、あなたのことをお知らせ下さい
お名前(イニシャル、ニックネーム可):Rena
性別: 女性      ご年齢:   20代