海外ボランティア活動・CECジャパンネットワーク

参加者レポート

タイ孤児スクールに行ってきました!

■参加期間:2023年2月13日~3週間
 
■ボランティアの種類
子供関連
孤児院 
日本語教育
幼稚園、学校
 
■参加しようと思ったきっかけは?
 将来は国境なき医師団に参加したいので、時間のある学生のうちに海外、特に発展途上国の様子を見ておきたいと思いました。
 また、大学の同期がCECでフィリピンに行ったのを知って、自分も行きたいという思いが強くなりました。
 数あるボランティアの中で学校ボランティアを選んだのは、教育に興味があったからです。教育水準が上がれば、いずれはその国の発展につながると考えています。将来、海外で子供たちと関わることも多いと思ってこのボランティアを選びました。
 
■滞在形態
ホームスティ
 
■ボランティアの活動内容と、その活動時間
・平日の流れを大まかに書きます。朝は6:30くらいに朝食を食べます。その後7:30に先生の車で家を出発します。おおよそ10分ほどで学校につきます。朝は校庭で朝礼をやっています。8:30から1限が始まり、6限が15:30に終わります。昼ご飯は学校にある先生の部屋で食べます。部屋は初日に案内されると思います。学校から帰ったあとは、夕食が18:00くらいに食べます。先生を含め家の人たちは21:00には寝るので、それまでにシャワーを済ませておきます。後に書きましたが、希望すれば配膳や給食を食べることが可能です。
 
・子供たちと遊ぶ
 タイは公用語がタイ語で、首都バンコクではある程度英語が通じるのですが、田舎の方ではほとんど通じないため、学校でしっかりした授業を行うことはできませんでした。幼稚園や小学校では基本的には折り紙などを使って子供たちと遊ぶことが中心になりました。
 
・日本語や英語の授業をする
 中学校と高校には日本語の授業がありました。僕は高校の授業に参加することが多かったです。前述の通り、しっかりした授業はできないので、日本語の教科書を復唱するくらいのことを何度かやりました。高校でも、折り紙やお手玉、橋を使った遊びなどの日本の遊びをやったこともあります。
 授業が自習になることも多いです。先生の都合で急遽自習になってしまうこともしばしばあって驚きました。日本に比べてタイは少しゆったりした国だと思うので、そういうものなのだなと思って見ていました。先生が会議で忙しいので今日の授業を代わりにやってほしいと頼まれたこともありました。LINEで先生がその日に履修するページを伝えてくれましたが、僕一人で授業を進めるのは少し不安でした。でも振り返るといい経験になったなと思いました。他のボランティアの方と協力して授業を進めることもあり、楽しかったです。
 
・食事の配膳をする
校舎の裏の方に食堂があり、子どもたちは自分たちの皿を持ってきて先生に食事を盛ってもらい、席に着いて食べていました。先生に頼めば配膳を手伝うことができます。たくさん食べる子もいれば、売店でカップ麺を買って食べる子、お昼ご飯を食べない子もいます。一度だけ給食を食べたことがあるのですが、とても辛くて、さすがはタイの子供たちだなと思いました。学校ではイベントが行われることがあり、その際には氷にジュースを入れたものが生徒たちに配られます。その作業も手伝えます。先生が何かをしていたら、見に行ってみてください。快く手伝わせてくれます。先生の方から任されることもあります。先生がマンゴーを切っているのでのぞいてみると、包丁を渡されました。マンゴーを一口大にカットしました。そのマンゴーは熟れていないものだったので、少し硬くて切るのが大変でしたが、楽しかったです。
 
・授業を見学する
 特にイベントがない時には、どの学年、どのクラスでも通常の授業が行われています。英語と日本語の授業以外は基本的には見学をしていました。しかし日本語のクラスは結構頻繁にあるので、そこへ行って何かをすれば暇になることはないと思います。
 
■参加期間中の面白い発見、感動したエピソード
 まず、日本語の授業があったことです。僕は事前にタイやワットサケオ学校についてあまり資料を読んだり調べたりしなかったので、日本語を科目の一つとして授業が行われていることに驚きました。
 日本語のクラスの子供たちは特に日本が大好きなので、僕の姿を見るや否や一緒に写真を撮ったり、グーグル翻訳でたくさん質問をしたりしてくれました。子供たちの中には、日本語とタイ語の通訳になりたい子や日本語の先生になりたい子も多かったです。みんな真面目で、その純粋な心に感銘を受けました。授業に参加しているうちに、この子たちのために何かしてあげたいと思うようになってきます。
 僕は滞在期間が少し長かったこともあって、日本語の授業に参加する回数が多く、その分、最終日には、子どもたちと先生から手紙やプレゼントなどをたくさんいただきました。本当に嬉しかったです。
 チョン先生のご自宅にはマンゴーの木が20本あり、マンゴーを採って食事に出してくださいます。本当においしかったです。また、タイではマンゴーをよく食べるそうで、マンゴーの食べ方がいくつかありました。熟れているものはもちろん、熟れていないものも食べます。どちらもおいしかったです。
 僕が滞在した期間にバレンタインデーがありました。子供たちはチョコではなく、僕の服にハートのシールを次々に張り付けていきました。今でも洗濯できずにとってあります。嬉しかったです。
 
■今回の参加で感じた現地(人々等)の良い点
・日本がすき、写真が好きみたいです!
 ある日セブンイレブンに行ったとき、見知らぬ女性が声をかけてくださいました。「日本人ですか?」と言いながら、ついさっき買ったと思われるチョコのお菓子をくれました。その日はバレンタインデーの日でした。学校の方々だけでなく、タイの方みんな日本が好きなのだなと思いました。嬉しくてついその方にカメラを向けてしましたが、笑顔でポーズをとってくれました。タイの方は写真も好きです。学校で子供たちにカメラを向けるとピースなどポーズをとってくれます。僕は事あるごとに写真を撮っていたので、あとから見返すと思い出がたくさん見られてうれしいです。
 
・観光
 土日は学校が休みで、アユタヤの遺跡に観光に行きました。バンコクの寺院とは違い写真を撮ることができたので、そこでもたくさん写真を撮りました。チョン先生は車で僕らを観光地まで連れて行ってくれます。着いたら車から僕らだけが降りて、自分たちだけで観光します。時間を決めて元の場所に戻ってきて先生の車に乗って家に帰るというふうです。自分たちだけで観光をするのは少し不安かもしれません。しかし、タイは治安が良く、特に観光地は他の国の方々も多いので楽しめると思います。アユタヤは日本人観光客もたくさんいます。売店もありますので、タイパンツや小銭入れ、置物などお土産をたくさん買ってください。
 希望すればアユタヤの中であれば行きたいところまで先生が連れて行ってくれますが、特に希望がなければ世界遺産の遺跡のところで降ろしてくれます。
 
・挨拶
 タイでのあいさつの仕方は、手を合わせながら「สวัสดีครับ(サワディーカー)」と言います。出会いも別れもサワディーカーです。その時に少し微笑むのですが、それがすごく心地よくです。学校で子どもたちや先生方とすれ違う時はいつも挨拶をしていました。

■今後参加される方へのアドバイス
・出発前の準備
 朝、先生の車で学校へ行くと、そこから先はほとんど指示はありません。自分で行きたいところに行って、自分のやりたいことをします。プログラムのようなものはなく自主的に活動するのですが、身構えなくても大丈夫です。小学生の教室に入ると、みんな集まってきて、遊びが始まります。折り紙など日本のものを持っていくといいと思います。そうこうしているうちにあっという間に時間は過ぎていきますし、先生方もみんな優しいので、充実した日々を送ることができると思います。準備をした方が充実した活動をすることができると思いますが、準備したことをすべてこなそうとしなくてもいいと思います。現地の遊びもありますし、会話をするのも楽しいです。
 
・他のボランティアの方とも楽しんで!
 他のボランティアの方がいるかもしれません。タイの方だけとコミュニケーションをとるのではなく、日本人ボランティアの方とも協力しながら活動するのがいいと思います。日本語の授業を一緒にやってみたり、他の方の写真を撮ってあげたりするのがいいと思います。
 
・タイ語
 僕は出発前、タイ語を全く覚えていかなかったのですが大丈夫でした。大人が相手なら簡単な英単語を使って自分の伝えたいことを伝えることができます。子供たちはタイ語以外は分からない場合が多く、グーグル翻訳をたくさん使いました。もちろん大人の方に少し難しい内容を伝えるときにもグーグル翻訳は有用でした。先生の家で過ごしているうちに少しずつタイ語の言葉を覚えていくといいと思います。
 
・服装など
 僕が滞在していた期間(2/13~3/5)は乾季で、連日雲一つない快晴でした。日中は35℃以上になることもありました。朝も夜も温かいですが、朝に少し涼しい日もあります。日中は日差しが強いので日焼け止めを持参することをお勧めします。
 
・虫などの生き物について
 蚊がたくさんいます。僕は虫よけスプレーの類をもっていかなかったので、たくさん刺されました。でも、感染症にはなっていないので、その心配はありません。先生に聞いてみたことがあるのですが、マラリアもいないみたいです。
 他にも生き物はたくさんいます。ヤモリやクモ、ハエ、鳥、リスなどを見かけると思います。基本的にはこちらに危害を加えることはないし、虫は嫌になるほどたくさん出没するわけではないので大丈夫だと思います。それほど気になりませんでした。
 
■その他、お気づきの点
・セブンイレブンがたくさんある
 先生の車で移動していると、セブンイレブンをいくつも見かけました。時々立ち寄ることもあります。日本の他のコンビニであるローソンやファミリーマートは空港にあるかどうかぐらいですが、セブンイレブンはアユタヤの田舎にもたくさんあります。
 
・SNSが普及している
 高校生はみんなスマートフォンを持っています。みんなLINEやインスタグラム、Facebookを使う今どきの子供たちです。僕はSNSに疎く、出発前に急いでインスタグラムのアカウントを作りました。現地で子供たちと交換しました。
前述の通り、高校生以上はみんなスマホを持っています。一切インターネット環境がないものだと思っていたので驚きました。中にはiPadやアップルウォッチのようなものを持っている子もいます。日本のアニメは人気で、アニメの主題歌を歌っている子もいました。
 
・子供たちの様子
 孤児院と聞いていたのですが、自宅から通っている子、土日に実家に帰っている子もいました。お菓子作りが趣味の子もいて、いくつかもらいました。どれもとても完成度が高くおいしかったです。孤児と聞いて、少し暗いイメージを持っていたのですが、どの子が孤児でどの子がそうでないのか全く分からないくらいに、みんな明るく元気です。生徒同士、先生同士、先生と生徒の距離が近くてみんな仲良しです。
 
・最後に
タイの方はとても気さくでした。先生方も本当にいい人たちなのでたくさんお話してください。あと、僕は持って行かなかったのですが、日本からのお土産は大変喜ばれますのでぜひ持って行ってください。ふりかけがお勧めです。
プランは1・2・3週間から選べますが、3週間はしっかり準備していかないとやることがなくなって長く感じると思います。僕は3週間の中で他のボランティアの方々と活動できたので、その方々を手伝ったりしていました。タイやワットサケオ学校、先生方のことをたくさん知れましたし、他のボランティアの方々とも出会えたので、3週間を選んだことに後悔は全くありません。とはいえ最初から最後まで一人の場合もあると思いますので、まずは1週間が良いかと思います。
出発前にCECに質問をしてみたのですが、このボランティアの参加者はほとんどが女性だそうです。HPの写真に写っている日本人ボランティアはほとんど女性です。なので、男性の方は申し込みの段階で少し勇気がいるかもしれません。僕もかなり迷いました。しかし、現地に行くとそんな迷いはすぐに打ち消されました。男性だから歓迎されないということは全くありませんし、男女で違うこともないと思います。男性の参加者は数こそ少ないですが、大丈夫です。
出発前はいろいろな不安があるかと思います。でも大丈夫です。タイにいた日々は本当に一生忘れない思い出です。子供たちや先生方と過ごす毎日が楽しくてあっという間に過ぎ去ってしまいました。なので、帰るのがとてもつらかったです。それくらいタイという国が大好きになります。これから行く人は最高に楽しんでほしいと思います。行ってらっしゃい!!