海外ボランティア活動・CECジャパンネットワーク

参加者レポート

ジョグジャ日本語&子ども支援 7月

インドネシア、ジョグジャ日本語&子ども支援プログラムの参加レポートです。

 

■参加されたプログラム
ジョグジャカルタ 日本語&子ども支援

 

■参加期間
2023.7.9~14

 

■ボランティア活動や地域体験について
大学で国際関係や英語のことについて勉強しているというのに加え、せっかくの夏休みだから何か貴重な体験をしたい、海外で何か活動してみたい、という思いから今回参加させていただきました。これが初海外ということもあり、乗り継ぎのことや現地での生活に少し不安があったので、誘いにこころよく応じてくれた友人と一緒に行きました。

 

・孤児院
2日目と最終日の午後にそれぞれ1時間半ほど訪問。年齢は2歳くらいの小さな子から大学生までと幅広く、大きい子が小さい子の面倒をよく見ている印象でした。活動としては、2日目に日本から持って行った組み立て式の輪投げで一緒に遊んだり、コーディネーターさんが子どもたちに日本語の数字を教えるのを手伝ったりしました。また、最終日には牛乳を現地調達して日本から持って行ったフルーチェを一緒に作ったり、折り紙で一緒にハートやウサギを作ったりしました。中・高校生、大学生くらいの子とは少しの日本語、もしくは英語で意思疎通ができますが、小学生くらいの子は日本語が分からず、英語で話しかけても恥ずかしがってしまったので、翻訳アプリで日本語をインドネシア語に訳してコミュニケーションを取るしかできませんでした。最初はそうしたやり取りに不安を覚えましたが、その子の名前をカタカナで書いてみたり、「好きな色の折り紙を選んでみて」など声をかけたり、段階を踏んで一緒に活動していくうちに心を開いてくれて、最後にはかわいらしい笑顔を見せてくれたり、写真に応じてくれたりして、とても嬉しかったです。

 

・文化研究会(日本語塾)
2日目、3日目、最終日の夕方にそれぞれ1時間半ほど訪問。大学生から大人の方まで、幅広い年齢層の生徒さんが日本語を学びに来ています。2日目は、野菜や果物、動物の名前を漢字もしくはひらがなで、読み方をローマ字で書き出し、生徒のみなさんに日本語の単語を知ってもらう、という活動をしました。3日目では、塾のインスタに載せる用で、日本語の数の数え方をレクチャーする動画や、インドネシアの食べ物を食べて1~10の点数を付ける動画(日本のテレビでもよく見る、日本のものを食べて外国人がどう反応するか、みたいな)を取りました。私たちが食べたのは、「マルタバック」という揚げ物、「ピサンゴレン」というスイーツ、「スネークフルーツ」という果物でした。どれも本当においしかったのですが、スネークフルーツは初めて食べるような味で、慣れるまで少し時間がかかったので、最初は少し微妙な反応をしてしまいました笑。最終日は、ことわざかるたで遊んだり、習字を一緒に書いたりしました。私自身が書道を習っているということもあり、生徒さんの名前を当て字の漢字で書き、それを見本に皆さんに書いていただきました。初めて書く人が多く、皆さんだいぶ苦戦していましたが、日本の文化に触れる機会になったようで、私たちも嬉しかったです。

 

・JIC Indonesia
3日目の午後に2時間半ほど訪問。ここでは、観光について学び、これから日本の観光地(北海道や沖縄など)でインターンをする学生たちが日本語を勉強しています。今回が彼らにとって日本人と話すのが初めてだったようで、質問の嵐でした。日本語を勉強しているとのことだったので、勉強のためにも日本語で話した方が良いのかなと思い、最初はゆっくり日本語で話すようにしていたのですが、どうしても伝わらない時は英語で話しました。日本の大学生活、東京で訪れるべき観光地、アニメ、食べ物、災害のことなど、彼らの興味関心があることをホワイトボードに書き出して、それについて知っていることを話す、みたいな流れで進めました。とても積極的に発言するパワフルな学生さんたちで、私たちまで元気をもらいました。この夏にもう日本へインターンに行く学生さんもいました。

 

・幼稚園
5日目の午前に2時間ほど、コーディネーターさんの娘さんも通う幼稚園に訪問。「アルプス一万尺」の歌で一緒に遊びました。ローマ字で歌詞を書き、私たちが手遊びのお手本を見せ、子どもたちもそれを真似しながら遊びました。やはり初めて見る手遊びは少し難しかったようですが、みんなニコニコ、ノリノリでやってくれました。無邪気で人懐っこいかわいらしい子たちで、先生に教えてもらいながら英語で自己紹介もしてくれました。一緒に遊べるかなと思い、日本からシャボン玉を持って行ったのですが、室内だったためその場では使用せず、幼稚園にそのまま寄贈させていただきました。また、日本から持って行ったかわいいシールは、子どもたちにゲームのご褒美としてあげました。

 

・農業大学
5日目の午前に2時間ほど訪問。農業と日本語を学ぶ大学生たちと交流しました。まず最初に、学生さんたちが大学を案内してくださいました。教室や会議室、実験室などを回りました。学校の入口にはインドネシアの伝統的な楽器「ガマラン」が置いてあり、少し音を鳴らさせてもらいました。教室に戻ってくると、学生さんからの質問タイム。彼らも日本人と会うのが初めてで、ここでも質問の嵐でした。日本とインドネシアのそれぞれの大学のこと、食べ物のこと、気候のこと、農業のことなど、多岐に渡ってお話しました。皆さんとても興味を持って前のめりになって聞いてくれて、こちらもそれに頑張って応えようと思えました。それが終わると、みんなで盆踊りや、今インドネシアの若者の間で流行っているダンスを一緒に踊りました。みんな本当に楽しくノリノリで、言葉が上手く通じない時があっても、ダンスは全世界共通のコミュニケーションツールだなと実感しました。最後に写真タイムを挟み、帰ろうとした時に、私たちにお菓子とノートとUSBの入ったお土産を渡してくださいました。学生さんはみんな、本当に明るくてノリが良くて、優しい人たちばかりでした。ダンスを踊って私が暑がっていると、「扇風機ここだよ!」と扇風機の近くに連れて行ってくれたり、私たちが学校から昼食を食べるレストランまで行く時に、私たちの荷物を持って付いてきてくれたり、、ボランティアをしに来たのに、逆にボランティアされているみたいな気持ちになるくらい優しい方たちでした。

 

■その他の感想
・旅を通して感じたこと
インドネシアでは、人も町の雰囲気もゆったりしています。せかせかしていないというか、気持ちに余裕があるというか。何か困難なことがあっても「仕方ない」「なるようになるさ
」の精神が感じられます。それに加えて、場所にもよりますが、十分に生活できるほどのインフラも整っています。日本に比べて不便に感じること(トイレ、言語面など)も時にあるかもしれませんが、その不便さの部分で時間や手間をかけることで、スマホをやたらと触る無意味な時間を過ごすことなく、目の前の活動や物事、人とのコミュニケーションに夢中になれ、有意義な時間を過ごせました。
また、この活動を通じてもっと日本のことを知ろうと感じました。農業大学で盆踊りを踊った時に、恥ずかしながら今まで日本でも盆踊りを踊ったことがなく、学生の皆さんに手本を見せるどころか、私たちも動画を見ながら踊るという形になってしまいました。日本人として外国に行くなら、もっと自分の国について知ることが基盤になると痛感しました。

 

・自由時間
コーディネーターさんと運転手さんがあらゆる観光地へ連れて行ってくれました。ボロブドゥール寺院やプランバナン寺院、マウリヤ朝についての博物館、宮殿や水宮殿などを訪れました。どれも歴史の教科書では一瞬で通り過ぎてしまうところですが、実際に目で見て、感じて、じっくりとジャワ文化の歴史を学べました。
昼食、夕食は、コーディネーターさんがおすすめのお店に連れて行ってくれました。特に印象に残っているのは、漁村の市場で自分たちが買った魚やエビ、カニをその場で調理して提供してくれるお店です。海が見える席で、心地よい風にあたりながら、新鮮な魚介類を味わえました。

 

・持ち物について
持って行ってよかったと感じたのは、
*冷えピタ
*頭痛薬
*ハンガー
*桶
*洗剤
*現地対応のコンセント
*帽子
*モバイルバッテリー・WiFi です。

 

私の場合は、4日目の夕方くらいから、慣れない環境、朝から夜までのスケジュール、昼夜の寒暖差などから、どっと疲れが出て風邪気味になってしまいました。そんな時に、冷えピタで微熱を紛らわせました。しかし、風邪薬を持ってきていなかったのが盲点でした。すぐにコーディネーターさんに相談すると、自分の家から風邪薬を持ってきてくれ、またコンビニでビタミン剤を買うよう勧めてくれたので、回復することができました。
また、今回は問題ありませんでしたが、現地の水道水を飲むとお腹を下すことがあるようなので、下痢止めもおすすめです。コーディネーターさんが、飲食店で冷たい飲み物より温かい飲み物(熱で菌が飛んでるのかな?)を勧めてくれたのもこれが理由だと思います。現地ではミネラルウォーターが売られているので、移動中や活動先ではそれをひたすら飲んでいました。体調に気を付けていても、無意識に気を張って無理していることがあると思うので、万が一に備えて風邪薬や冷えピタ、のど飴、下痢止めなど、応急処置的なものを持っていくと安心です。また、偏頭痛持ちということもあって頭痛薬を持って行ったのですが、熱中症や寝不足などによる頭痛にもすぐに対応できたので、頭痛薬もおすすめです。

 

ハンガー、桶、洗剤に関しては、急に洗濯したいものができた時に便利でした。また、水回りの衛生面に敏感な方は、桶があると顔を洗う時などに便利です。

 

現地対応のコンセントは必須です。百均でも売ってます。

 

この時期の気温は30度くらいですが、日陰なら風が気持ち良く、ちょうど良く感じます。ですが、赤道付近の国なので太陽の光が強く、日によっては湿度が高い時もあったので、帽子がないと熱中症気味になってしまいます。

 

逆に持っていけばよかったと後悔したのは、さきほどの風邪薬とスリッパです。現地のホテルは、トイレとシャワー室が一緒になっており(カーテンで仕切れますが)、どうしてもトイレの床がシャワーの水で濡れるので、足も濡れてしまいます。ホテルに用意されている室内用スリッパもありますが、もう一組スリッパがあると、シャワー室とベッドルームとでスリッパを使い分けられるので便利だと思いました。

 

・服装について
昼夜の寒暖差が本当に大きいので、カーディガンや日焼け止め用のアームカバーなど、気温調節できるものがあると快適です。また、ムスリムの方が多いので、特に女性の方は膝上のスカートやズボンは避けるべきです。先ほどのアームカバーは、日焼け対策や気温調節だけでなく、腕の肌隠しもできるのでおすすめです。

 

■滞在先やその周辺について
ホテルは基本的にきれいです。虫も大きいものはいなくて、蚊かコバエくらいだったのでつぶす、もしくは気にしなければ大丈夫です(日本と同じ感覚)。シャワーもちゃんとお湯が出ます。Wi-Fiもしっかりつながります。エアコンも完備。朝ご飯はビュッフェ形式でとてもおいしいです。スタッフの方もとても優しく、穏やかな方たちでした。
周辺にはコンビニ、薬局、クリーニング屋さんがあり、特に不便は感じませんでした。初日にコーディネーターさんが案内してくださいました。

強いて言えば、さきほど述べた通りトイレの床が濡れるので、最初は水回りの衛生面に少し抵抗感がありましたが、慣れたり持っていくもので工夫したりして乗り越えられます。
ちなみに、ホテルや空港など観光客が多い場所にはトイレットペーパーが備え付けてありますが、比較的ローカルな場所(主にボランティア活動先)ではトイレットペーパーがなく、シャワーを使って洗浄します。ティッシュは流してはいけないので、シャワーでの洗浄に少し苦戦するかもしれませんが、結局は慣れです。

 

■現地の物価について
シンガポールの物価は高めですが、インドネシアの物価は非常に安いです。マンゴーが1個約77円でした。
私は全部で4万円持って行き、乗り継ぎのシンガポールで使うために1万円、インドネシアで使うために2万5千円をそれぞれ現地のお金に換え、使いすぎないように予備で5千円残しました。最終的には2千円弱ほど残りました。使い道は主に、寺院や博物館での入場料、昼食や晩ご飯での食費、お土産です。

 

■スマホやWIFIについて
ホテルにいる間は、ホテルのWi-Fiにつなぎました。回線状況は非常に良いです。
外出中はポケットWi-Fiを常に持ち歩いたので、特に不便に感じることはありませんでした。
飛行機ではWi-Fiがあっても、もちろんネットは使えなくなりました。

 

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