カトマンズ障害児童施設ボランティア(ネパール)
海外ボランティア ネパール
障害児支援センター
パタン地区CBR
CBR (Community Based Rehabilitation) はWHO(世界保健機関)の提唱によりおよそ80か国の発展途上国に設立された国際的な障害児童支援団体です。 地域に根差した障がいを持つ子どもたちのための教育・サポートセンターで、午前中から午後3時くらいまでの活動です。ネパールでもこのCBRが活躍しています。障害をもつ子どもたちのための病院や施設という身体ケアをするだけのところではなく、教育を通じて機会の均等、権利、そして自尊心などをはぐくむことをその活動の中心にしています。

Patan CBRリハビリセンター
カトマンズのパタン地区(コーディネーターの家から徒歩圏)にあるCBRでは day care クラス、autism クラス、study クラス、vocational クラスの4つのクラスに分かれていて、どのクラスで活動するかスタッフと話し合い活動できます。スタッフは優しく、絶えず子どもたちにどのようなサポートができるかを考えています。特別支援教育に興味を持つ方、その分野でお仕事されている皆さまには良い比較になる機会です。


Patan Community Based Rehabilitation Organization (CBRS) は1995年に発足したNGOです。団体のWEBで、活動の写真なども紹介されています(名称で検索してください)。
ボランティア活動内容
参加者レポートから活動内容の様子がお分かりいただけます。ネパールはアジアの中でも最貧国の一つです。この国の障がいを持つ子どもたちがどのように育てられているか、また、先生(スタッフのみなさん)が目指している教育方法などを体験することができます。
途上国の特別支援教育の現状を知る
初日月曜日は現地コーディネーターと10時過ぎに着いて書類記入(写真は履歴書サイズ1枚必要)オリエンテーション、施設見学、対象生徒の資料に目を通してから、デイケアルームに行きました。他には自閉症クラス、言語障害クラス、LDクラスがあり、麻痺のある生徒向けのリハビリルームがあってセラピストもいます。
英語の説明では医学的な用語がわかりにくく勉強していけばよかったと思いましたが、活動には大きな支障はありませんでした。
バスから歩けない生徒を教室まで連れていく手伝いをしたり、早く来た生徒と教室で過ごしたりします。午前中は特に決まった活動はなく、本を読んだり、絵を描いたり、ゲームをしたりと思い思いに過ごしているようでした。


子どもたちが送迎車でCBRに到着したら外に出て迎えに行き、教室に連れていきます。
担当の女性(英語は話しません)のほか、英語のできるスタッフが時々顔を出します。女性ボランティアは「ディディ(姉さん)」と呼ばれます。私は持参した紙と筆記用具、絵カード、お手玉、紙風船などを使って一緒に遊びました。聞き取りにくいこともありますが、生徒はだいたい英語を話しますし、5歳の男子は指差しで意思疎通ができ、すぐに仲良くなれました。
意外と喜んでもらえたのは手作りの魚釣りゲームと紙相撲でした。麻痺のある生徒には細かい動作が難しかったにも関わらず何度もやろうとせがまれ、盛り上がりました。絵カードで日本語とネパール語を教え合ったりしたのも楽しかったです。
持参したおもちゃ類は、リハビリルーム奥の担当者のデスクでノートに記入するよう言われました。


デイケアルームは脳性麻痺の10代男子2名、知的障害と麻痺のある20代女性、聴覚障害で言葉のない5歳男子、10代女子などのレギュラーメンバーに加え、時々参加する生徒もいます。午後は他クラスの生徒も集まり、大きなテレビでYouTubeを見て過ごすこともあります。
生徒は13時前に昼食をとります。担当女性が昼食を運び、部屋の外にカーペットを敷いてそこで食べます。自分で食べられない生徒がほとんどで、他のクラスの生徒も手伝いに来て食べさせます。メニューはほぼ毎日同じで、麺類の人とビスケットをふやかしたような献立の人の2種類です。食後はペットボトルの水で口の周りを洗います。


生徒はスクールバスまたは家族の送迎で10時頃から集まります。
トイレ介助は主に担当女性が行います。デイケアルームはカーペット敷きで床に座る時間も多いため、衛生面での配慮が必要です。休憩後は皆でテレビを見て、15時前に靴を履かせ、出入口やバスまで送ります。その後、ほうき掛けやマットの片付けを手伝って終了です。
火曜から金曜まで同様の流れで、10時から15時まで活動しました。担当の生徒は人数も多くないため、名前を覚え、5日間でもコミュニケーションが深まりました。


CECのネパール担当者がカトマンズに出張すると、CBRを訪問して子どもたちの様子を確認します。


言葉が通じにくい場面でも、子どもたちの学びをサポートできることがたくさんあります。