海外ボランティア活動支援のCEC

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死を待つ人の家

充実した期間を過ごしました!

以前から念願だったマザーテレサの施設を訪れました。海外ボランティア専門のCECを1988年に設立以来、イギリスのボランティアプログラムに参加された人たちの中にも、この施設で活動された人が多くいます。 そのため、ずっと前から興味を持っていました。

でも、初めてのインドで、誰も知り合いのいないところだったので、最初は本当に不安でした。だから、同じような不安を持つ皆さまの心配を取り除き、誰でも気がるにコルカタに行ってマザーテレサの施設での活動に参加できるように、そのサポートをすることができていま、私達もやりがいがあります。

2003年12月、インドのコルカタ(旧名カルカッタ)のマザーテレサのチャリティとその活動に参加しました。およそ10日間という限られた時間の中でしたが、その内容を確かめてきたレポートです。マザーテレサの活動はあまりにも有名なのでここで改めて詳しく説明する必要はないでしょう。

さて、私がボランティア体験したのはニルマル・ヒルダイ(カリガート)、俗称「死を待つ人の家」でした。

活動は患者さん(私は男性なので男性患者)に金属製の皿に載ったバナナ、パン2切れ、チャイを渡していきます。そして寝たきりの人に食べさせます。片づけの後、患者の沐浴(お風呂?)の手伝いを行いました。続々とやってくる患者さん(自分で来る人もあればボランティアに担がれてくる人も)の衣服を脱がし、体を石鹸で洗い汲み置きのお湯で流します。自分で洗える人はほっておいて、担ぎ込まれた患者さんをきれいにします。

ゴム製のエプロンをつけて作業するのですが、問題は靴。まったく予備知識のなかった私はジーンズとスニーカーだったので靴がびしょびしょに濡れてしまいました。

途中からジーンズを半分たくし上げ、はだしになって作業(患者さんの体を洗うこと)を続けました。患者さんも何か私にしゃべっているのですが、残念ながら何をいっているかわからず、こっちも次々と運び込まれれる患者さんの介護に追われ、半分パニック状態、万国共通の「OK?」を駆使しながらの作業でした。私が風呂場で格闘している間に他のボランティアの皆さまが皿の洗浄やベッドの清掃などを行いました。

最後の患者さんを洗い終わり、担ぎ係のボランティアに彼を預けた後、患者さんの衣服を洗う仕事を手伝いました。多量の衣類なのでみんなで一緒に行います。洗濯機を使うのではなく、いくつにも分けられた水槽に衣類を移しながら洗っていく方法、衣類を床のコンクリートにおき、足で踏みながら汚れを取ります。洗いが終わると今度は施設の屋上や屋根に干します。

ここまでの作業で10時30分くらいです。この後約30分程度の休憩です。2階(テラスにもなっている)でチャイと、カレー、パン、クラッカーなどをいただきました。テラスから外の景色を見るのはなかなか面白いものです。

その日はコルカタに到着してまだ2日目でしたから、まだまだこの町の景色、音、そして空気の色はインパクトが強く、イギリスや日本、そのほかいままで見てきた諸外国との違いを満喫できました。この休憩でフランスやニュージーランド、そしてイギリスからきたボランティア人たちとも話ができ、いろいろ情報を聞けました。

この休憩の後、今度は昼ごはんの用意をします。食事自体は施設の2階のキッチンで作られます。われわれボランティアはそれを1階に運び、お皿に分けて患者さんたちに渡します。食べられない人にはスプーンで食べさせます。

昼ごはんの片付け、洗浄を終了するのが12時くらいです。これで午前中のボランティア活動は終了です。ボランティアの皆さまは三々五々それぞれの方向に立ち去っていきました。

コルカタでの滞在期間中、どこでボランティア活動できるか下記の施設3つを訪問しました。どの施設でもボランティア活動が可能です。午前中しか活動しなくても良いし、午後からだけでもよいです。一番ボランティアを必要とするのはボランティアの数が減る5月くらいから10月くらいまでですが、やはり、年中必要だと感じました。

カリガート(Kalighat)
死を待つ人の家。重症と思われる病人が、100名程度
プレムダン(Prem Dum)
カリガートよりも比較的症状の軽い病人、障害者が、300名程度
シュシュババン(Shishu Bhavan)
子供の施設。200名程度

このほかにShanti Dam30名の子供(貧困や親のない子供達)150名の女子(精神的障害)の施設がボランティアとして参加しやすいとのこと。それ以外にもいくつかの施設があるのですが、コーディネーターによるとそれらの施設で活動するには特別な許可が要るとのこと。短期ボランティアには向いていない印象を受けました。

コルカタの情報は日本では少ないですね。読む本はどれもコルカタの貧困、路上生活者にばかり焦点を当てていますが30年前と今はかなり違うよと現地のコーディネーターが言っていました。イギリス統治時代の首都であったこの街には当時を彷彿させるなごりがあります。ビクトリア女王記念館はロンドンのセントポール寺院を思わせる風格があります。

数多くの博物館もあります。街のあちこちにイギリスコロニアル風の建物が残っています。現在はメインテナンスされていないのでこのようなビルは塗装がはがれ、ボロボロ状態ですが、いつか、きっと修復され、新しいインド旅行の脚光を浴びる日がくることを期待しています。

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