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セブ地域情報|セブ最大のゴミ山

いまも多くの家族が住むごみ山集落

セブ市内郊外のイナヤワンには15.4ヘクタール(東京ドーム約3.2個分)の巨大なゴミ山があります。

1998年に開設されたこのセブのゴミの集積場は当初7年間の予定で事業が開始されたにもかかわらず、2015年にセブ市から閉鎖命令がでるまでの長期に渡りゴミが運び込まれ続けたために許容量をはるかに超えるゴミがたまりました。

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600世帯が住むセブ最大の貧困地域

セブ政府の政策方針変更で、2016年再開されてはまた閉鎖されるなど混沌とした政策のためにこの場所の環境問題はなかなか解決していません。ゴミ山からの悪臭のため、近郊の食堂などは経営がなりたちません。

ゴミ山には医療ゴミ(注射器など)や重金属の廃棄物などのゴミが持ち込まれることもあります。ここで生活し、仕事をする人たちの健康被害のリスクは計り知れないものがあります。

しかし現在およそ600世帯の家族がこのセブのイナヤワンのゴミ山のゴミで生計を立てています。

このゴミ山で働く人々をスカベンジャーと呼びます。スカベンジャーの仕事はゴミ山のゴミを分別し、業者に売って生活費をかせぐことです。

家族で集めるゴミ、たとえばダンボールは1KGあたり20ペソ、ペットボトルが1KGあたり40ペソ、金属で1KGあたり70ペソにしかなりません。
1日12時間働きその収入は1日200ペソ程度です。この収入はフィリピンの貧困ラインのはるか下の水準です。

本当に厳しい環境で生きるセブのゴミ山で生活する家族、その子どもたちのためにCECのセブ地域開発活動ボランティアの参加者のみなさんはここを訪問し、子どもたちへの食育、寄付活動をおこないます。

2025年11月の報道では、旧・Inayawan dumpsite の修復計画が停滞していることが明らかになりました。その理由は、「土地の所有権が私有地 (private lot) になっている可能性があり、公的に手をつけるには手続きが必要」という法的/行政的なあいまいさがあります。

このため、過去に行政が想定していた「安全閉鎖 + 復旧 + マテリアル・リカバリー施設 (廃棄物リサイクルまたは分別施設) 化」という計画は、現時点では進んでいないとのことです。

ゴミ山で暮らす子供たち

ゴミ山をあさり、分別したものを業者に売って暮らしている人々のことをスカベンジャーと呼ぶのですが、その家族の子供たちへの食育支援活動です。

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ゴミ山にはおよそ600家庭の家族が住んでいます。ゴミの分別や、処理をするのが仕事ですが、生活環境は劣悪です。

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ゴミの再利用で作られたコミュニティのため、衛生環境は最悪ですが、家族はこの場所を離れたくないと話します。